投稿日2017年09月4日

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妖怪になった魚 イワナ

今日は、エゾイワナSalvelinus leucomaenisについてお話しします。

エゾイワナはアメマスと同種で、前者が河川残留型(海に降りず、一生を川で過ごす)、後者が遡河回遊魚Ⅲ型(産卵時期以前に川を上り孵化後しばらく淡水で過ごしたのち海を降りる)となります。

イワナは渓流魚の中でも最も上流に住む魚であり、また60cmにまで成長するものがいることから、魚のヌシとして畏怖されていたという伝承があります。

イワナの怪あらすじ

南会津の山奥に流れる水無川上流で、仕事に疲れた4人の木こりたちは根流し(神経毒を流して魚を麻痺させること)をして大儲けを計画していました。
ある晩、木こりたちが川に流すための根(木の根や葉を煮たもの)をつくっていると、どこからか1人のお坊さんがやってきました。お坊さんは、「その鍋の中身は毒じゃな。魚をとるなとは言わないが、根を流せば小魚まで死んでしまう。むごいことはやめなされ」とお説教します。気味が悪いと思った木こりたちは、「根流しをしない」とその場限りの返事をし、3つのきび団子を食べさせてお坊さんを帰らせました。

次の日の朝、木こりたちはお坊さんとの約束を守らず大量の根を川に流し、多くのイワナをとることに成功しました。味を占めた木こりたちはヌシが住むといわれる「底無しの淵」に行き、根流しをすると、見たこともないほど巨大なイワナが水面に浮かんで彼らは大喜び。さっそく宴にしようと巨大イワナの腹を裂くと……きび団子が3つ、転がり出てきました。その瞬間、木こりたちは「底無しの淵」のヌシが昨晩のお坊さんであることに気づき、恐れおののきます。長年生きた猫が猫又になるように、「底無しの淵」のヌシはイワナ坊主という妖怪になったのです。

※今では根流しという漁法は禁止されていますが、ダムの建造や河川の汚染などにより渓流の魚が住みづらくなっているようです。

ラボのエゾイワナは現在15cmほどで隣のヤマメよりも小さいですが、ほかの魚に負けず劣らず、積極的に餌を食べています。将来有望なエゾイワナ、ラボのヌシとなる日は来るのか……!?

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